F.F.雑感
其ノ六百八  コウタケから、シメジへ
どんより雲が厚い。予報では夕方から降るとなっているから、活動時間内には影響はないはず。
僕とTさんは今週もキノコ採りにやってきた。前回のコウタケ収穫時に、まだ小さいやつを残しておいたからその回収と、新規のキノコ山の開拓をする予定だ。
最初にコウタケのポイントへ行った。いつもと違う斜面から上がってみたら、そこでもTさんがコウタケを見つけた。
残念ながら老菌だったが、いつも採る場所とは別の収穫ポイントが加わったのは大きい。
帰宅して、早速シャカシメジとハタケシメジをアルミホイルで包み焼きにした。加熱する時はバターのみを入れ、火が通ったら醤油をかける。
食べてみると、二種類のシメジのシャキシャキの食感がすばらしい。そして二種のシメジの旨みがしっかり感じられる。バターと醤油の味付けに負けていない。さらには二種のシメジそれぞれの旨みが違うのもわかる。濃い旨みだ。買っておいた雁木のひやおろしを飲みながらつまむ。極上のアテだ。

四週連続でキノコ採りに出掛け、四週連続でコウタケを収穫している。この日は老菌もあったが、まだいけるやつも採ったのでこれは即天日干し。コウタケは炊き込みご飯にスパゲッティ、そして豆腐のきのこ餡掛けにも使ったりした。
天日干しのコウタケは戻して使う。コウタケそのものもうまいが、ほかの材料と合わせて全体の旨みを高める効果が強い。天日干ししているから保存が効くし、これからレシピを工夫しながら色々と味わうことにしよう。
それにしても今年のキノコ採りでこんなにコウタケを手にすることができるとは思わなかった。Tさん、TSさんのお陰だが、僕はコウタケを最終目的くらいに思っていた。二年目でそれをかなりの量収穫でき、じゃあもう満足かと言えばそうはいかない。

翌週、五週連続のキノコ採りにTさんと出掛けた。
一気に冬型になり、風は強く気温も低め。僕たちは寒さに震えながら山に入った。もちろん歩き出したら体は暖まってくる。前回ハタケシメジを採った場所には次は生えていなかった。残した豆菌の回収の当ては外れた。
またまた採る時にニヤけてます(^^;)  (写真撮影 Tさん)
雁木はひやおろしに続き、おりがらみも入手しておきました(*^^*)
その斜面を上に進むとTさんと僕が同時にシャカシメジを見つけた。落ち葉の上にライトグレーの株が目立つ。初めて見た。
収穫したがとてももろい。採り頃のベストも短いらしいので、巡り合うことは稀で貴重だ。
コウタケの新規ポイント発見とシャカシメジ、最初の山で得るものがあったので、僕たちは新規開拓をするため移動した。
次の場所は山に向かう道路を詰めると伐採の作業中だった。僕たちは手前に車を停めその道路を歩き始めた。
二週連続でハタケシメジ。やっぱり見逃しそうな場所に(^^;)
Tさんはハナイグチポイントに期待していてそこに移動し、すぐに僕がみつけたのは、なんとハタケシメジだった。
Tさんはここでハナイグチは採れてもハタケシメジがあるとは思いもしなかったようだ。
僕たちは別のハナイグチポイントへ向かった。少し出ていたが過去にTさんが採ったほどではない。
最後に去年クリタケをたくさん採った場所へ。
だがクリタケはまだ出ておらず、代わりにナラタケが大量発生していた。
定番、コウタケ炊き込みご飯。
名前の由来はお釈迦さまの頭に似てるから? のシャカシメジ。
豆腐のコウタケ餡掛け。うま〜(*^^*) 
頃合いを見て良さそうな斜面に分け入った。
キホウキタケの株を見つけたが、食べられない種類だった。しばらく山中を探索し、道路に降りて車に向かった。
その途中の道路脇で、Tさんが「ハタケシメジだっ!」と声を出した。
道路の脇のなんでもないところに固まってキノコが生えている。Tさんは前からこれを採ってみたかったらしい。
シメジと名が付くのだから、味には期待できそうだ。
残念なことにナラタケは全て老菌だった。先週ここにきていれば大収穫だった。こういう事もキノコ採りにはよくあるらしい。

帰って、またホイル包み焼き。今回はハタケシメジとハナイグチ、そして帰り際に見つけたショウゲンジというキノコ。
文句なくうまい。ショウゲンジはほのかな苦味がいい。
季節は進み、コウタケからシメジへ。もちろんほかのキノコも次々と出てくるだろう。
僕は雁木おりがらみをちびりとやりながら、キノコを味わった。
まだ紅葉にはちょっと早いが、秋の気配の漂う林道にて。