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観測史上最高気温を塗り替えてうんぬんかんぬん・・・。
もうそういうフレーズさえ聞き飽きた。 思い返せば春先に、土曜と日曜の一日違いで気温差15度というのがあった。 あれはこの夏の暴力的な猛暑を予見させる出来事だったのかもしれなかった。 僕が釣りに行くエリアは漁期は八月末までだ。 シーズンを締めくくる釣果は、最終日でなくてもいいのだが最終月にはなにかしら出しておきたい。
しばらくロッドも振れないまま進んでいくと、いくらか葦の密集度が薄れてきた。
本当はここから入渓するべきだったのだ。もう遅いけど。 ようやくまともにロッドの振れる流れになったが、フライに出てくる魚はまだいなかった。 そして数分後、僕たちの目の前に堰堤が立ち塞がった。 予想していたよりも早く来たな、一つ目が・・・。 その堰堤下のプール。ようやく僕のロッドが大きく曲がった。
堰堤下、勝負の分かれ目!(写真提供 W氏)
さて、ヤマメにとって今年の暑さはどうだったのか?
なにしろこの季節のことだ、木々の枝葉は伸びきり草も生い茂っている。そんな中に向かって堰堤巻きのルートを探しつつ入っていかなければならない。これはいつもの釣りにはありえない事態だった。
しかし、たくましい釣り師たちの痕跡は必ずあった。なんとなく進んでいくとあきらかに人が通った跡が見えてくる。それは何ヶ月も前のものかも知れないが、堰堤を越えるための確かな道筋を示してくれるものだった。 この最初の堰堤で本流と支流が分断される。だとするとここから上はゴギゾーンと考えるのが妥当だ。おのずと狙うポイントもわずかに違ってくる。 第二区間を遡り出す頃、気温の方も第二段階に突入してきたようだった。果たして今日は区間も気温もいったいどこまで行くのだろうか?
少し気を抜いていた時に食いついてきたヤマメ。こういうこともある。
W氏が何匹かゴギを釣った。
予想通り、最初の堰堤の先はゴギのテリトリーになっていた。 しかしW氏はゴギを釣るたびに溜息をもらした。絶好のポイントでは出てこない。なんとか出ても小さいゴギばかりだった。 そしてまた堰堤。この川にはいったいいくつの堰堤があるのか? そもそもこの川は僕もW氏も初めて入る川だった。 1/25000の地形図を見て堰堤が多いなとはわかっていた。 しかし目の前に次々と現れる堰堤に、現実とはこうだと突きつけられて僕たちは辟易した。
川はこんなことに! 釣りができるようになるのか?
堰堤をいくつ越えたのか、わからなくなった。
最初は反応のあった堰堤下のプールも、時間の経過とともに水面には日が当たり、だんだんと反応がなくなってしまった。 ずっと先まで遡行すれば林道と川が交差している。きっとそこで脱渓できるはずだ。 しかしそこまでにあといくつ堰堤を越えなければならないのか? 汗に滲む視界の先の木々の間に光が見えた。それはまた次に現れる堰堤の壁面を流れ落ちる水の反射に違いなかった。
なんとか堰堤を越えて、やっとのおもいで流れに立つと、その前方に次の堰堤が・・。
僕もW氏もこれにはさすがにがっくりきた。 でもやることは決まっている。目前の堰堤を巻くためのルートの策定だ。 川沿いにあるはずの林道はとても上がれることは出来そうもないくらいのはるか上の方にある。 また、ブッシュを掻き分け、堰堤の上を目指す。 その先に果たしてどんな結果が待っているのか? 僕にもW氏にもわからなかった。
そして僕たちは林道に出た。ハイ、お疲れさま(^_^;
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道の駅に着くとW氏はもう準備はできていた。
僕の車に荷物を載せて、目的の川へと向かった。 当初打ち合わせしていた予定の川は深刻な渇水で、そこでも釣れなくはないだろうけど、別の川が水量が良いとの情報を得て、そちらに向かう事にしていた。 入渓し、すぐに僕たちはこりゃあダメだと顔を見合わせた。 葦に覆われ川筋が見えない。この先もこんな感じなのか? ![]() ![]() ![]() ![]()
う〜ん、堰堤かあ〜。
またかあ〜。どんだけあるんだ?
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おわっ!! コイツはさすがに越えられない(>_<)
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