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2015 釣乃記
第四話 転がり続ける週末 〜後編〜
日没にぎりぎり間に合った。とにかく気持ちよく帰ります。
さあ〜、どこへ行けばいいんでしょう?(^_^;
いくぶん水はぬるんできているように思えた。
この時期、場所によっては昼を過ぎると雪代が入ってくることもあるが、どうやら大丈夫そうだ。 雨の初回、低温の先週、それから比べたらやる気は出てくる気象条件ではある。 冷え冷えとした時の流れと、暖かな陽光が射す時とでは、後者の方が釣れそうに見えるのも人の側の心理でしかないが、釣りをするのは人だからそれもいいのではないだろうか?
ナミヒラタのハッチは健在だった。大型のカゲロウが風に流されて飛んでくるのを見ると気持ちは昂ぶった。
しかしとうとう一度のライズもなかった。僕は待ちきれずフライをキャストしたが、全くなんの反応もないまま1時間が過ぎた。 ナミヒラタのハッチ自体はものの10分程度続いただけだった。それは確か去年もそんなものだった。そこにライズもあったのだから、短いようで長く感じたのかも知れない。 それにしてもライズがないのは、ヤマメがいない、ということなのだろうか。それとも水温が低く活性が低いからか、この場所にたまたまいないのか、これからやってくるのか。 ハッチするけれどライズがない、という状況は過去にも経験はある。でもここの一年前の状況を見ているから、なんともやりきれない気持ちがいつまでも残った。
エスケープも10年。10シーズンをこの車とともにした。
葦をかきわけ次のポイントへ。
この季節だと川筋を釣り上がるスタイルの釣り方はしない。心当たりの場所をピンスポットで釣り歩く。 とは言ってもそんなにポイントを知っている訳じゃないので、すぐに行き場に迷ってしまう。 釣りざおを持って道路でうろうろしていると、地元のウォーキングの人や犬の散歩の人たちとすれ違う。 「こんにちは」 「はい、こんにちは」 今だけの訪問者だから礼儀は正しく。
ドライウィングマテリアルは濡れると不思議な印象に。
釣れそうに見えるから釣れるかと言うと、そんな訳はなく、やっぱりフライは空しく流れ去るだけだった。
川から上がり道路を歩いていると畑作業の地元の人がいた。 「こんにちは」とまた声をかけると「はい、こんにちは」と返してもらう。 地元の人にとっては三月に入ったら急によその人間が訪れ出すのだから、違和感があろうに。 まあ川の釣りの解禁だということは知ってはいるんだろうけど。 そのよそ者もじきに訪れなくなる。それが繰り返される。
斜陽に染まるヤマメ。ちょっとホッとしました。
アテは外れた。その場所にはほかの釣り人が入っていた。
そりゃそうか、そうそう自分の都合のいいようにはいかない。 ハッチがあってライズがないのは魚の勝手。目当てのポイントにほかの人が入るのも。 そろそろ山の稜線に日が沈む。川筋も場所によっては薄暗くなっているだろう。 あと一ヶ所、それが最後だ。それならと、少し葦のやぶをかきわけなければ行けない場所を思いついた。そこがダメなら諦める。
葦は思ったほど茂っていなかった。なんなくポイントに辿り着き、僕はていねいなキャストを心がけフライを着水させた。
ポショっとしけた飛沫があがり、軽く合わせるとグイッと引いた。 (あれ? 釣れた?) なんだかひと事のようにぼんやり思って、次の瞬間からおおいに慌てた。 バレるなバレるなと祈りながらラインを手繰った。 ネットですくった時、傾いた夕陽で魚体がまぶしく光った。
時刻は15時をまわった。このまままた惨敗だなんて冗談じゃない。去年はまだライズしていての惨敗だが今回はライズすらしていない。釣らないままおめおめと帰る気にはとてもならなかった。
数ヶ所まわったがダメだった。今から川を変えるのも時間がなさすぎる。今いるこの川であとなんとかなりそうな所は、と僕はありったけの記憶をひっぱりだした。 結局、昼ご飯前に前哨戦で入ったポイントへ向かった。 四時間は経っているのでひょっとしたら、と思ったのだ。
あっち行き、こっち行き、もう歩いてばっかりです(>_<)
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