F.F.雑感
其ノ五百二三十  中潮と小潮のフラット
週末は小潮だから朝の干潮でも潮位が120cmまでしか落ちない。
干潟は少しは水面上に顔を出すだろうけど、釣りのできる時間はわずかだ。
そうなると潮位差のある日のうちに行っておきたい。僕は仕事を早く終わらせられる日を確認した。
水曜日、中潮、18:30干潮、潮位は57cm。ここを狙うしかない。

その水曜日、14時には在宅での仕事を終われたので、時間には余裕があったが気持ちがはやるので出発した。
ドラグを調整し、少しづつ巻き取る。潜っていたキビレがまた浮いてきて水面でしぶきをあげて暴れる。ここ何回かはチヌが連れ続いていたので、キビレは重たいファイトのチヌとはずいぶん違うのだと思い出した。
ようやくキビレが寄ってきた。僕はキビレの腹に手を回し持ち上げようとしたがまた暴れられてキビレにしぶきをかけられた。

そして週末、潮位が120cmまでしか落ちない小潮の日。干潮は午前8時半。まだ気温が上がらないうちに下げ潮と満ち上がりを攻めることができる。
最初は小潮だから週末の釣りは見送り、その代わりに水曜日の中潮をやったのだった。しかし、金曜日くらいになったらやっぱり週末も釣りに行きたくなった。暑くなってからも行き続けていたし、KSさんと行った源流釣行で歩きに自信がついたこともあり、週末大人しく家でじっとしていられなくなった。
日没前に巨大怪獣出現っ!?(^^;)。
夕方のキビレさん。夕日を浴びてもヒレは黄色です。
河口に着くと、まだ潮位は高かった。干潟は見えていない。来るのが早過ぎた。
エアコンの効いた車の中で支度をした。狭いが暑い外でやるとそれだけでバテてしまう。
まだ早そうだが降りてみることにした。手前の砂の丘が頭だけ出ていた。その周りから攻めてみるつもりで僕は歩き出した。
少し前にやった中潮とは違ってあまり下げの流れは強くない。干潮すぐ後が日没なので、暗くなる前に決着をつけたい。
潮位が下がり、干潟も少し暗くなってきた。
干潮まではまだ間があるが、太陽がだいぶ傾いてきた。干潮間際の下げ潮で夕方、いい時間帯に入ってきた。
キャスト、リトリーブ、また甘噛み。確実に魚が反応している。
次のキャスト、甘噛みに備える。引くとコツコツっときた。そしてまたコツコツっ。そして、ググーっと引き込まれた。
その途端、エラアライのように水面でしぶきをあげて魚体がうねった。これはキビレだ。
ラインを巻き取るとキビレはあらがってリールを逆転させた。
カニフライでカニ釣ってゴメンナサイ。あ、引っ掛かったのね(>▽<:)
まだ日は高いが逆光なので魚影は見つけられない。前の時の中潮で釣った辺りを探ってみた。
川に立つと風があって暑さはそれほどでもない。風で波立つ水面にフライをキャスト。何度か流すと手応えがあった。引っ掛かった感じだった。寄せるとカニだった。
そのあとも探るが反応はない。
歩き進むと砂地の中からエイが走り出した。ヒヤッとした。数回前からエイガードは付けているが安心はできない。
次のキャストで甘噛みっぽいのがあった。動き出したか?
小潮なので大きく潮は引かない。
干潮後の上潮で、浅いエリアにチヌが入ってくるのが見えた。午前中で順光だからよく見える。
かなりの数がクルージングしている。中にはテイリングしている奴もいる。
僕はこれは釣れるだろうと意気込んだ。すぐにキャスト。すぐに散る。キャスト、散る、キャスト。
落とす場所や狙う魚を変えても同じだった。これだけいるのに全く相手にされなかった。
次の釣りへの宿題ができた。
満ち上がる頃にはすっかり猛暑のフラット。