F.F.雑感
其ノ五百三十一  二股で二兎を追う釣り師
          釣りをするご近所さんに頂いたイサキを塩焼きに。
          こりゃうまいわ。フライで釣れんかな?(^^;)



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今年の渓流もひと月を切った。すぐに終わりがやってくる。
こうなると雨の降り具合と釣りに行ける日を常に照らし合わせての釣行計画を立てることになる。
ベストの増水具合なら良い型が釣れる可能性が俄然上がる。降水量や川のライブカメラを見つつ、どの日がベストか推測する。
一番良い日に釣りに行けるとは限らないが、残りひと月ないからできるだけのことをしたい。

しかし今年はフラットのチヌでも思うところがある。
残りひと月の渓流か、少しでも早い方が可能性が高いかもしれないチヌか。
なかなかに悩ましいところだ。渓流は増水加減、チヌは潮がそれぞれにある。かぶらなければ条件の合う方に行けばいい。しかしかぶった場合は、心情的にはやっぱり渓流に行きたい。
少しチヌが続いているせいもあるが、渓流は特別だ。#6で釣るパワーのあるチヌの引きは魅力だが、渓流でバンブーロッドを振り夏ヤマメやゴギを釣るのには変えがたい良さがある。
HOT WAX ボディのCDCアント。着色はFly Tone で。
茶系とは別にオリーブ系のカニフライも。
Fly Tone よく持ってたな。4色ありました。
渓流はもうテレストリアルだけでもいいだろう。今年はほとんどハックルのフライを使わずCDCをバインドして巻いたパラシュートやダン・スペントのフライだけで釣っている。このフライで増水の渓ならまず間違いなく魚は出る。
HOT WAX をボディに滴下するツールのおかげで浮力の長く続くボディを手に入れたこともあり、タイイングもわりかし順調だ。
ちょっと前まで黒のラッカーで作っていたハードシェルアントも、
HOT WAX を使えば浮力ありのハードシェルが可能だ。
良い時期がかぶるなら、良いバランスで両方行けたら一番いい。
片方にかたよると少し飽きたりするので、混ぜるのは理想的だ。
チヌ釣りをやっていなかった三年前まではどうなのかと言えば、春夏は渓流一辺倒。浮気なしの(渓流もチヌも本気だが)律儀な釣り師だったんだなあ。
今ではどっちにするか迷いまくっている。より良い釣りができる方へ。より良い思いのできる方へ。
こんなある意味贅沢な迷い方が許されるのは、おそらく釣りだけだろう。
もちろん八月と言えばチヌも釣りたい。今年は早めの開始ですでに去年と一昨年の合計引数を上回っている。むしろ去年も一昨年もお盆以降に最初のチヌ釣りに行っているから、早く始めた分だけ匹数は増える勘定だ。
ただふと思うのが、盆過ぎからのチヌ釣りは決して楽な釣りではなかった。釣れない釣行の方が多い。今年の今までのチヌが楽に釣れたとは思わないが、45cm越えを一日に2匹とか、去年までなら考えられない。
去年までは盆を過ぎて九月になってからも釣っているし、釣れることは釣れるんだろう。しかし盆よりも前の方がチヌキビレのやる気が旺盛なのではないかと思い始めた。逆に盆以降でも僕自身が今までより釣ることができるように上達しているから釣れた、というのも期待したいが、釣り手の技術だけでは思うようにならないのが自然相手の釣りの常だ。

チヌキビレはその年を釣って終わりたいと思っているから、早めの見極めがいるかもしれない。