其ノ三百四十四  タイイングの夜に
フックセット完了! じっくり見させていただきます。
ティムコ嶋崎氏のキャスティング、タイイング、実釣スクールが釣り具屋主催で行われることになった。
氏の来広は昨年もで、その時はキャスティングを見ていただきタイイングデモを見させていただいた。
今回も3つ全部参加しようと思っていたが、諸般の事情により土曜日の夜のタイイングデモとそのあとの懇親会のみ参加することにした。
京橋川沿いにあるイタリアンカフェの一角を貸し切ってだから、土曜日の春の宵もあいまっていい雰囲気で始まった。
一気にタイイング熱が加速してくる夜だった。
ちょっとなまけていたタイイングもまた再開せねば。それに嶋崎氏や集まった仲間からいろんな刺激ももらった。
解禁後、週末は途切れず釣りに行って、というのもいいけれど、こういうイベントに参加してワンクッション置くのも悪くない。
これでまたタイイングする時や次回の釣行の楽しみがより増幅する。
きっとすっかり春になったはずの渓に向けて、さっそくフライを巻くとしよう。
嶋崎氏やほかの参加者たちの話は途切れる事なく続き、タイイングを見ながらも楽しい時間が過ぎていく。
同じ趣味を持つもの同士がこうやって集まっていろいろ話をする場というのも貴重だ。スクールを通してそういう場に参加できるのもスクールが持つ役割のひとつだと思う。
スペントに続き、パラシュート、マシュマロピューパ、あとひとつ。あれよあれよですぐに二時間が経過した。
そして食事をしながらの懇親会。同じカフェで。これまた飛び交う会話に時間はあっという間に過ぎて、ラストオーダーも過ぎ、この日は終了となった。
嶋崎氏の一挙手にみんなの視線が集まる。
嶋崎氏の解説とともにゆっくりと始まるタイイング。一本目のスペントは昨年も見せていただいたが、復習の意味も兼ねてじっくりと手順を追い、ポイントを押さえる。
嶋崎氏のタイイングに対する考え方は非常に柔軟で、あまり強いこだわりで固執しない、という印象だ。それが釣れるフライを巻く秘訣という気がした。
無駄は省き要点を逃さない。それはタイイング以外にも言えることだった。