F.F.雑感
其ノ五百三十五  水曜日の賑わうフラット
G・Loomis GLX の前々オーナーが取付けたファイティングパットは、何回か前の釣行で呆気なくもげた。接着剤でグリップエンドキャップ(金属)とコルクを引っ付けていただけだった。前オーナーのKSさんから僕の手に渡った時点ではそうとわからなかった。
その後、僕が持っていたパットをナットを介してやはり瞬接でつけたが、これもあっさりもげた。
意を決してエンドキャップに穴を開け、パットに最初からついていたシャフトをねじ込むことに成功。満足の出来栄えを見ていたら早速釣りに行きたくなった。
「どうぞ、かなり危険ゾーンですよ」と僕が言うと、「昨日はハマって抜けれなくなった人を助けました」と彼は言った。
そんな場所なのか。この人はかなりこのエリアをわかっているようだ。上流側を見るとまたルアーマンが増えた。平日なのに。
僕は今度は上流側へじわじわと移動しながら満ち上がり出すのを待った。するともう一人ルアーマンが僕に声をかけ下流側に回った。僕は上流、下流数名のルアーマンに挟まれた。このフラットでこの状況は初めてだ。平日なのに。
G・Loomis ファイティングパット 取り付け完了(^^;)。
週の真ん中 水曜日、仕事の調整でうまいこと昼からフリーにできた。潮は大潮、16:30 干潮。平日だから釣り人もいまい。
僕は一度帰宅し、市内フラットに取って返した。
予想通り誰もいない。曇ってそんなに暑くもなく、いよいよ夏も終わるのかと、そんな事を考えた。

豪雨の影響でフラットにも大量の土砂が流入し、反応のあるポイントは変わっていた。河口方向にかなり下る。そこは泥が柔らかくハマるエリアだった。
泥の上の砂はまた流れて行くのだろうか?
九月に入って二回目のフラット。この日は暑さも和らいで、途中で水分補給もしなかった。そして徐々にチヌキビレが釣りにくくなってくる時期だ。八月の大雨でここもかなり土砂が流入しているから、その影響もあるはず。
どのタイミングで終わりにするか。その年のフラットの最後は釣って終わりたい、と言うのは毎年の悩ましいテーマだ。季節が進むほどに釣れない可能性が高くなる。早めに終わるとまだ釣りたいなという欲が出る。もし首尾良く釣って今年は終わりだ、と決めた翌週末が大潮で干潮が昼くらいだったら、そりゃあ行くわな。渓流みたいに禁漁がないから欲が出て悩むことになる。

コツン、ググッ!! 全く不意に掛かった。ラインを巻きとりながら後ずさりしたが、その後ずさりでだいぶ魚は寄ってきた。サイズは悪くないキビレだが、あっさり寄ったな。潮は徐々に満ち上がって来ている。これは時合いに入ったみたいだ。
水中のカニフライ。横のカニの穴はだいぶ小さいな。
キビレさん、今回も脳に響くファイトでした。
釣りの終わり。雲の間から青空がのぞいた。 
最近、何度となくこの泥エリアで釣っている。いい思いをすると泥の厄介な場所だとわかっていても足が向いてしまう。
だがこの日はそう簡単にいい思いはさせてもらえなかった。干潮になるまで、数回甘噛みがあっただけだった。
そして気がつくと僕より上流側に数名のルアーマンが入っていた。しかも一番僕寄りの人はじわじわと下流側(僕側)に下ってくる。僕もなんとなくさらに下る。すると徐々に泥のハマるのがひどくなってきた。ズブズブっと膝までハマった。かなり柔らかい。僕はなんとか脱出し、それ以上先へ進むのはやめた。
するとじわじわ下ってきていたルアーマンが近づいてきて「先へ入ってもいいですか?」と言ってきた。
僕に声をかけた二人は知り合いのようで話をしながら釣っている。
上流側でやっているルアーマンはシーバスを掛けたようだ。
結局僕はキビレを釣った場所から少し移動したが、今立っている場所からはルアーマンに挟まれて動けなくなった。
グッとまた感触。動かない。いやじわっと動いた。掛かった!
ラインを巻きとりながらルアーマンたちは見ているか?と思ったが激しい引きにラインが引き出され、僕は慌ててドラグを締めファイティングパットを腹に当てた。
久々の45オーバー。良い引きに酔いしれました(*^^*)