F.F.雑感
其ノ五百四十四  インドアの小さな旅
田舎暮らしの本、読了。
読み物としてもとても面白く、田舎暮らしの擬似体験をしたような余韻を残して読み終えることができた。
移住の話ではあるが、なんだか旅を連想させる本でもあった。

本HPでもちょくちょく書いているが、僕は本を読んで釣り旅に出かけた気分に浸ることを好んでよくする。
自らの体験に本の内容が合わさって、妄想がより一層膨らむという仕掛けだ。
フライの雑誌の最新号は、今読み進めている中の一冊。特集の中にチヌのフライフィッシングがあったので、最初にそれを読んだ。
今シーズン最後のチヌを釣ったのはその二日後だった。
同じ河口のチヌの釣りと言っても、場所場所でだいぶやり方が違うようだ。
少し経ってからまた同じページをぺらぺらとめくっていくと、もう来年のチヌへ気持ちが早る。これは釣り旅気分どころか、一気に時を飛び越える時間旅行の域に入り込む体験じゃないか、と僕は思った。
情景を頭に浮かべながら読み進める。パスタを食べながら(^^;)
昼飯、釣り本、インドアフィッシングの準備完了(^▽^)
フライフィッシングだと家に居ながら釣りに行った気分になる最たるものがタイイングということになりそうなものだが、僕の場合はどちらかというと、次々とロストするフライを補充し次回釣行に使う必要最低限数を巻くのに精一杯で、釣り気分を楽しむだのと悠長なことは言っていられない。
こんな自転車操業タイイングは卒業したいと常々思っているが、時間をみてはコツコツ巻き貯めるということができないのは性格に依存することだろうから、おそらく将来フライをやめるまでずっとこの調子だろう。

必ず何泊かする遠征や釣り旅行という訳ではない日帰りの釣行であっても、家から離れて渓流や島へ行くと、距離と同時に感覚的に日常から離れた気分が心地よい。渓流はもとより、ソルトも始めた頃から比べるとだんだん遠くへ釣りに行くようになってきたのは、釣りだけでなくそういう感覚も欲しているからかもしれない。
その意味では家に居ながらにして釣り感覚を味わうには本や昼飯だけでは要素が足りないが、出かけずに味わうんだから物足りないのは当然だ。
釣り旅と言っても僕の場合は日帰りだが、島に釣りに行って港から自分の住む街が海越しに見えると遠くまで出かけてきた感がある。頭に残るその感覚に本で得たエッセンスが加わる。

同様に昼飯も釣り場で作るイメージで家で作ったりしている。
メスティンを買ったあとは、立て続けに炊き込みご飯やパエリアを作った。まだ釣り場での炊飯は実現していないが、家での練習はうまくいっているから、そろそろやってみようかと思っている。
釣り場でメスティン飯を美味しく食べるためには、いくつもの壁を超えなければ。