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F.F.雑感
其ノ五百五十一 初釣り ひとときの夢
(こりゃあいかん)僕は汗をかく前にと、急いで中に着ているフリースを脱いだ。
風もなく晴れていて、太陽からの電磁波で地表も海も僕も温められていくのがわかるようだ。 海面はちょっとは波があるが優しい波だ。そこに例によってスズメダイが群れて浮いている。メバルの姿は見えない。 年末が荒れた天気が続き、釣り納めと決めての釣行は行かずじまいだった。 年明け三ヶ日では元旦が一番風が弱い予報で、僕は釣行を決めた。 到着した港は誰もいなかった。途中にある人気の港、いつも人が多くやりたくても入れなかった場所だがそこも空いていた。しかし今年の初釣りの場所は最初から決めていたので、まずはそこへ向かった。
目的の港の手前の港は、一つの港にひと組くらいは釣り人がいた。やっぱり元旦は少ない。初釣りにこだわりのある人やよっぽどヒマな人(僕がそう)が来ているのだろう。 例によって忘備録の本HPを見返すと、初釣りはソルトを始めてからやるようになったわけだが、一番最初がソルトフライデビューの時で、13年前になる。それから毎年初釣りと称して出かけているのだが、8年前から七つの橋の島の四番目の島を初釣りの舞台としてずっと行き続けていた。 今回、8年続いた初釣りの場所をついに変えた。直近の七つの橋の島の釣りが芳しくなく、リセットしてメリハリとつけたいと年末に思ったから、その意味も含めて釣行先を市内から近めの島に変えてみた。
穏やか・・・すぎる、元旦の海〜(^^;)
フライひったくりメバルさん。その激しさは過去一番(^^;)
暖かすぎる防波堤で、反応なしのままキャスティングを繰り返した。この日は大潮だがほぼ満潮時に着いたから干潮までになんとしても釣りたい。
この秋冬はKSさんに教えてもらった水面でのメバル釣りはまだ出来ていない。そういう場面になかなか遭遇しない。 そう思っていたらスマホにKSさんから新年のメッセージが届いていた。僕は初釣りに来ていて釣れません〜っと返信した。 やっぱり七つの橋の島へ行った方が良かったのだろうか。
2022初もぐもぐタイム。おめでどん兵衛(*^^*)
移動した港は釣り人はひと組だけだった。僕はお決まりの場所を陣取り、まだ潮位が中間くらいの水面にホッとした。
数投で中の小くらいのメバルが釣れて、とりあえず格好はついたかなと思った。相変わらず無風のポカポカ陽気。これじゃあ釣れんなあ。まあ天候の荒れた初釣りよりこういう日和が正月らしいし、今年はこんなものか、と僕は納得しようとした。 しばらくキャストを続けたが反応がなくなり、僕はラインを巻き取った。
また釣っちゃいましてすみません(>▽<;)。
抱卵メバルさん。一枚撮って速攻リリース。
出た〜。スんズメダイ〜(^^;)
数到着して2時間経過。別の場所へ移るなら今だ。これ以上粘ると移動先ですぐ干潮になってしまう。待っていれば潮流が変わり良くなる可能性もある。この辺が海での判断の悩ましいところだ。
行くとすればここより手前にある港。去年12月に良いサイズを釣っている。 「なんか釣れましたか〜」少し前に来ていた親子連れのお父さんが話しかけてきた。 「スズメダイとチビメバルです〜。穏やかすぎてダメですね〜」と僕は答え、気持ちが固まった。 なんだろう? 何か気になる。
海中に何か見えた訳でもないが、僕はまたリールからラインを引き出した。 キャストし引いて手前のかけ上がりにフライが達した時、ドンっときた。ひたすら重い引き。水中に見える魚影は大きな塊に見えた。 (いったいどういうこと?)僕はでっぷりの抱卵メバルが釣れたことに現実感がなかった。 (これメバルの時合いなのか?) さらに続けざまに良型メバルがヒット。 水中をうねるメバルが僕にひとときの夢を見せているようだった。
干潮間際、普通ならもう帰っちゃうとこでした(>▽<;)
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