F.F.雑感
其ノ五百五十四  地震のあと、暖かな島
地球が怒っている。そんなフレーズが聞こえてきそうだ。
先週の日曜日に釣りに行こうと朝起きると海底火山の噴火と津波のニュース。そして翌週のこの土曜日には夜中に震度4の地震が起きた。確かに怒ってるっぽい。

地震の時もはっきり目は覚めず、僕はまた眠った。そして予定していた時刻にアラーム。この日は釣りに行こうと思っていた。
夜中の本震のあとは数回の余震で収まっているようで、とりあえず僕は島へ向かった。
地震のあとは魚が釣れなくなると聞いたことがある。実際何らかの影響はある気がするが、どの程度でどれくらいの時間引きずるのか、震源からの距離や強さでも違うんだろうからなんとも言えない。海面を見ると例によってスズメダイが浮いている。彼らにはあまり影響はないみたいだ。
この冬はフローティングラインでの釣果がまだない。一年前は結構釣ることができたのに。だからやっぱり最初は海面を攻めたくなる。海面に注意が向いているサインになるチビメバルのライズもないがキャスト。結果はやっぱり何の反応もないままだった。 潮位が低くても朝まづめだったら海面で食ってきていたかもしれない。
そうこうしていたら最初にいた釣り人が帰り、僕一人の貸切になった。この港ではこの冬に貸切が何回かある。ここが釣れなくなってみんな他の港に行くようになったのだろうか。
天気〜、良すぎだろ〜(^^;)。
控えめに抱卵していたメバルさん。産卵時期にばらつきがあるようです。
出掛けは-1度。昼過ぎが満潮なので早くいくとかなり海面は低い。
ただ、初釣りみたいに時合いの威力を考えると、朝まづめがいい気はする。しかし冷え込んだし地震のニュースを見たので、結局出発が遅れ目的の市内から近めの島の港に着いたのは9時前だった。
手前の数カ所の港はぽちぽち釣り人がいた。目的の港はどうかと思ったが、一人いるだけだった。
僕は余裕でやりたい場所を陣取り準備をした。すでに陽が登り風が弱いから冷え込みは気にならない程度になっていた。
海岸もぐもぐタイムは定番の出前一丁。
親子連れがやってきた。子供は小さい女の子だった。そういえばスローループの主人公はお父さんにフライを教わったんだったな。
女の子もちゃんと釣竿を操り、足元の海中を探っている。救命胴衣もつけているからちゃんとしているな〜。
と、見とれていたらゴゴンっ!ときた。この日初めてのまともなアタリだ。ちょっと小さいメバルを海面に引っ張り上げ、糸を手繰って手にすると、女の子がこちらを見ていた。
少し時合いになりつつあるのかも知れない。
ちい〜っと強く引くメバルさん、やっとこさ。
誰もいない防波堤。人の多い防波堤は釣れているのだろうか?
やっぱり海面と海中を取っ替え引っ替え。 
1時間ほど経過し、冷え込みどころかかなりポカポカ陽気になってきた。これは地震よりもこの陽気が強く釣りに影響しそうだ。
海面は早々に諦めてシンキングラインで海中を攻めているが、スズメダイすら釣れない。

思えば初釣りも最初はこの港に来た。アタリがないから思い切って場所変えしたのが功を奏した。
初釣りと同じようにしたほうがいいのか? 七つの橋の島同様、ここも釣れなくなてしまったとは認めたくなかった。
続いてキャストしリトリーブしていると、ぐぅーんっとロッドが引き込まれた。僕は慌ててラインを手繰った。水中でもがいている感触が伝わってくる。
水中に魚体が見えた。まあまあサイズだと思いながら僕はメバルを引き上げた。
女の子はお父さんと離れた方へ釣り場を変えていた。

ちょうど正午に昼飯にした。潮も満潮潮どまり。僕は海岸のブロックに横になって朝の地震のことも忘れ、すっかり暖かくなった島の午後を感じてまどろんだ。
海岸のすやすやタイム。気持ち良すぎ・・日焼けせんだろうな?(^^;)