F.F.雑感
其ノ五百五十六  春を仕込む -弍-
釣具屋のHPでカタログが入荷したとのお知らせがあったので、早速。
遊魚券もあればついでと思ったがメインフィールドの券はまだなかったので、それ以外の行きそうな場所のを。
常連のNさんがいたので、あれこれ話をしているうちに、春のノッコミシーズンの真鯛がすごいという話になった。
釣れるのが全部50cmオーバーという夢のような状況。チャリコがフライで釣れるんだから、パターン次第ではフライでも・・・と春の釣りの妄想が膨らむ。
改めてHOT WAXの効果を考えてみるに、それはHOT WAX処理をした部分は吸水しない、ということになる。ほとんどのフロータントの効果も、水を弾くのが目的だから、それは効果の続いている間は吸水をさせないようにするということで、HOT WAXもフロータントも同じ効果を狙っていることになるだろう。
さらにHOT WAX自体がロウに近い成分だとしたら、同じ体積で水よりも密度が小さいから
HOT WAX自体が浮くことになり、吸水防止と浮くことがHOT WAXの効果になる。
実際にHOT WAXのかけらを水に入れてみたらちゃんと浮く。沈めてみてもぽっこり浮いてくる。公開されているHOT WAXの動画で、HOT WAX処理をしたボディだけのフックが浮いているシーンがあり、同じようにやってみたらあっさり沈んだ。動画で見る限り、ストレッチヤーンのボディの上から薄くコーティングする程度だった。動画で浮かしたやつはもっと分厚くコーティングしていたのだろうか。
カタログと遊魚券入手。あとはフライだな〜。と、その前に生パスタ(^^;)
フライの形としては悪くない。これも大事ですから(^^;)
先週もHOT WAX を使ったタイイングをしたが、この日も引き続き巻いてみる。
ボディにHOT WAXをドロッピングするのも、なんとかできるようになってきた。
今回はストレッチボディヤーンを下巻きして、その上からドロッピング。熱して流体化した状態で落とすとすぐ垂れるから、バイスを回転させながら形を整えなければならないので、この辺りはロータリーバイスが必須。
ドロッピングでテーパーのついたボディに成形できるようになるまでもう少し巻かなければ。
エルクヘアカディスのボディにも。
さらに先週も巻いてみた、フローティングニンフのウィングケースをHOT WAXにしたパターンも改良版を巻いてみた。
しかし実験の感じからして、ウィングケース形状にWAXを落としても、期待するような浮くことへの手助けにはならないかもしれない。

こうやってみると、去年に比べたらだいぶHOT WAX処理のフライを巻くようになってきた。
細かく色々と処理をして活用する方法はまだありそうだ。
だいぶ慣れてきたHOT WAXのドロッピング(^^;)
HOT WAX処理したボディ単体で浮くなら強力な武器だが、微妙に浮く浮かないの狭間で流れている方が釣れそうな気もする。
しかしHOT WAX処理をしたからと言って、絶対に沈まない訳ではないし、ボディ単体での実験では沈んだし、実戦で使ってみて感触を得ていかなければわからないことがまだありそうだ。

ダンパターンのボディにドロッピング以外に、エルクヘアカディスのボディにも。ウィングの切り口にも塗ってみた。
ちょっと小休止。
今年はどんな釣りになるんだろうかと、M川氏と話したこともあったっけ。
フライ用品メーカーのカタログをペラペラめくりながらあと三週間ちょっとでくる解禁を思い浮かべてみた。
やっぱり春、解禁はタイイングをしながら待っていると気分がワクワクする。
HOT WAXであれこれ細工をしているうちに、僕は春への過度な期待さえも、いつの間にかフライに仕込んでいるのに気がついた。
10本巻いたがたいして減ってない。フライやめるまではもつな(^^;)