其ノ三百十一  魚を食べて、魚を釣る
獺祭にのどぐろ、これ以上ない組み合わせ(^_^;
ふと思い返してみると(思い返すまでもないのだが)、僕は自分で釣った魚を食べた事がない。
川でも海でも、だ。
魚が嫌いかと言えばそうではない。どちらかと言うと好きな方。
特に最近日本酒を飲み始めてからというものの、アテに魚の開きをよく買うようになった。
塩分、プリン体には気をつけなければならないが、ウマいものはウマい。
この一連の流れの始まりは獺祭とのどぐろの開きだった。なんとも贅沢な組み合わせだ。
アジや甘鯛、フグにシシャモ、そして金目鯛まで買ってみた。
どれもウマくない訳がなかった。日本酒のためのアテの魚の開きなのか、魚の開きのための日本酒なのか、わからなくなりそうだ。
こうなってくると、今度は自分で釣った魚で、と考えそうなものだが、どうも僕はそっちの方に気持ちが向く気配がない。
今やっているソルトウォーターの釣りは開きにできるようなサイズがとても望めない、と思っているからで、なんだか最初っからあきらめているじゃないか。
サンマの開きがこれまたウマい。お酒も倍ウマくなる。
外で食べる時も魚! ニシン蕎麦にちりめんご飯。
海の釣りやもうじき始まる川の釣り。魚は釣るのだがお酒のアテとして、というのとはやっぱり感覚が違う。
必ずリリースしなければ、と考えている訳ではないけれど、食べる前提で釣りをすることを想像すると、しっくりこない。
ひょっとしたら僕は狩猟本能が薄いのかもしれない。食べるかどうかは釣ったあとのことなので、手にするまでは狩猟本能が強い方がよく釣る気もするのだが。。
ご飯にも魚(?)。ジャコ入り焼き飯。
でもお店で買うにせよ、外で食べるにせよ、おいしいものは間違いなく僕の手にすることはできるから、まあいいか。
こうやって魚を食べて身にするのだから、その力を借りて今度は釣る方に注力できるのではないか?
なんて考えたりするのだが、釣る方はもっと現実的なことだ。
食べてばっかりじゃあメバルもヤマメも釣れない。しっかり食べてるんだからもっとキャス練やタイイングをしようかな(^_^;
休みの日に蕎麦や中華そばや汁なし担々麺なんかを食べ歩く事にしても、僕はこのごろ食に関してかなり傾きつつあるようだ。
体重は決して増えてはいないが、油断は禁物。気をつけながらおいしくいただきながら、を心がけよう。
冷蔵庫の中にはまだ今年の新酒が入っている。次の週末にはどれ、というように順番待ちの状態だ。それに合わせるアテもこれまた次の週末は何にしようかとまた考える。それがまた楽しみになっているし。
魚以外にもいろいろと合うものがあるだろうけど、どうしても魚が食べたくなる。焼いている時点での香りからして正解だと頷いている。皮にいい焼き色がついたら気持ちは最高潮となる。