其ノ二百六十二  本で行く釣り旅(4)
釣りに行っていた時間帯がそのまま読書に置き換わる訳ではない。
ここのところサブタイトルのあとに、弐とか(数字)とかが付き出したが、これはネタ切れで過去のネタを使い回しているのか? 
うむむ、そう言えなくもないが、全く同じ事を書く訳じゃないのでご了承ください(^_^;。

本や雑誌は年がら年中読んでいるが、やはり禁漁になってからの方が読む時間は多くなる。
日中はまだ暑いが朝夕はめっきり涼しくなって、本を読むにはいい季節になってきた。
ひょいと釣り具屋をのぞくと、フライフィッシングの雑誌の新しい号がふたつ出ていた。
特集がどちらもタイイング関係のものという、まるで禁漁になった釣り人の心理を読んだかのような(いや、それは雑誌社の計算通りか)特集ではないか。
こちらの二冊は普段は買わないのだがつい買ってしまった。
これはオフシーズンのタイイングのいいスパイスになるかもしれない。
釣行ものの本を読んで追体験することが禁漁になってからの楽しみのひとつと思っていた。
それはそれでまあそうなんだが、やはり禁漁の時は禁漁なんだから禁漁のように過ごすのだ、と思い直したりもする。
とは言え身辺から釣りのエッセンスがなくなってしまうとやっぱり面白くない。そこらへんの調整として釣り関係の本を、ということにすればなかなかしっくりくるような気がしてきた。
分厚い本もいいが気楽にぺらぺらめくるのには雑誌も気負わなくていい。二年半前のヘルニア以降なんとか続いているストレッチ体操の時も、ずっと雑誌を読みながらやっている。ちょっとなにかをしながら読むのには雑誌はもってこいだ。
オフシーズンになにをやるかは決めてかからなくてもいいだろう。タイイングしてもいいししなくてもいい。本も読んでもいいし読まなくてもいい。釣りから離れてみたらまた釣りをする時に新鮮に感じるかもしれない。
しかし本に誘導されて先に続く釣りのなにがしかの、楽しみが増幅された経験は確かにある。実際に本がどこかへ連れていってくれる訳ではないが、釣りにまつわる事柄を楽しむための援護射撃をしてくれているみたいだ。
これから春まで本や雑誌をたくさん読もう。読んだだけ来年の釣りの糧になる。
たくさん釣れるとか大物を釣れると言う事にはつながらなくても、たくさん楽しめることにはつながっていきそうな、なんだかそんな気がする。
一気に二冊買うなんて・・・、初めてかも。