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其ノ四百四 真昼の蜃気楼 | ||||||||||||||||||||
何かに引っ掛かった? リトリーブする手に明らかに違和感があった。 半信半疑でラインを手繰る。間違いない、掛かっている。 この日、島に着いて一投目のキャストで、だった。 霧に包まれた七つの橋の四番目の島。直近二回はこの島でメバルを釣る事が出来た。 晴れてはいるが霧のフィルターのおかげで強い日差しは遮られている。 |
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まず今回も一匹目(*^^*) | ||||||||||||||||||||
前回の島釣行からこの日までの間に、雨は降らなかった。 渓流も行けばなんとかなるのかもしれなかったが、僕は島の方を選んだ。 実に6月に入ってからもソルトウォーターのフライをするとは思わなかった。 それもこれも川に期待できないからという理由だけではなく、島への期待が以前にないくらい大きくなっているからだった。 そして一投目の釣果。 |
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霧のおかげで暑さは和らいで。 | ||||||||||||||||||||
バスケットに手袋にシンキングライン。ソルトで使う道具もずいぶんと変化してきた。 | ||||||||||||||||||||
思い起こせば(というか、また本HPを忘備録として見返して)2007年の年末に初めてソルトのフライを巻き、2008年の初釣りと称して市内の海へ行って、ビギナーズラックでメバルを釣った。それから10年が経った訳だ。 オフシーズン限定、タックルも有り合わせ。それが始めた当初の位置づけだったが、時間とともに徐々に変化してきて、今ではヤマメシーズンに食い込む勢い。ロッドはソルト用に#6を一本だけ買ったが、ラインは数えてみると6本買っている。タイプ2からタイプ6まで。あ、インターミディエイトもあった。巻くフライ、リーダーティペットのシステム、ナチュラルかリトリーブか、など、10年の間にかなり変わってきた。 |
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一投目一匹から数十分後、ゴツンと鋭い衝撃がロッドにきた。しかしすぐにバレてしまった。でかかったかも。 時刻はちょうど正午。満潮からそろそろ下げ潮が始まるかどうかというタイミング。そして無風の凪だった。 この状況でにわかには信じられない状況だ。 その数投後、またゴツン! 今度は逃がさん。防波堤の際から離そうとロッドで誘導ファイト。水面にメバルが現れた。 |
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夕まずめや日没後以外でこのサイズ! | ||||||||||||||||||||
6月の真っ昼間にこんなメバルが釣れるのか? 10年前にソルトのフライを始めた頃の自分にはきっとこんな釣りは想像できなかっただろう。 そのあと、また強い引きの魚が掛かったがこれもバラしてしまった。しかしこの活性は尋常ではない。 着いてすぐに良い型が釣れたからもう帰るか? いやいや、まさかね。さっきのメバルは幻じゃないよな。霧で蜃気楼のように霞む島を眺めながら僕はキャストを続けた。 |
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川が渇水でなかったら、この日の釣りもなかったかも(*^^*) | ||||||||||||||||||||