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其ノ三百六十 朝のメバル、夕方の猫
ニャンコ先生、ちょっと釣りしてきますわ(*^O^*)
朝が弱いので、日中から夕まずめにかけての釣りがだいたいの僕のソルトのパターンだ。
しかし、たまに朝を狙うことがある。早くに目が覚めてしまった時がそれだ。 夕まずめはそのまま夜に突入するから、夜までするなら時間はたっぷりある。朝まずめは夜明けから日の出までがメインで、日が高くなったらやっぱりむつかしい。 わずかなチャンスをものにできるかどうか? 状況判断が釣りを大きく左右する。
リトリーブ仕様のパターンから前回好調だった#18の小型シュリンプに付け替えた。糸も前回同様細くしている。
防波堤沿いを探るがなかなか反応がない。七つの橋の島と比べると潮流がそんなに激しくない港だから同じ効果ではないだろうと予想はしていた。 防波堤が折れ曲がる直前、不意にメバルが食いついた。こういう穏やかなポイントではじっくり攻めても難しく、反射的に食ってくるやつしか釣れないな、たぶん。
朝の空いた時間なら1時間かからない島へ。目的の港に着いた時はまだ暗かったが、すでに釣り人は数人居た。
まずは暗いうちにカマスを狙ってみた。キャストし高速リトリーブすると細長い魚体がついてくる。 しかし食いつかない。あれはカマスだ、間違いない。 何度かやるが、その後カマスは姿を見せなかった。 周囲はみるみる明るくなってきた。防波堤沿いのメバル狙いに切り替える事にした。
この日の夜明け。カラスが鳴いてます(^_^;
「誰も期待はしとらんにゃっ!」 「は、はいっ!(>▽<)」
天塩シジミラーメン。冷凍エビピラフと。
なんとか朝のうちにチビメバル一匹。しかし・・・。
「フライですか? 珍しいですね?」と新たに来た若い釣り人に声をかけられた。
「はあ、はい」とまたモジモジ返事してしまう。自分の釣り自信がないからモジモジするんだろうなあと最近気付いた。 「今日は良い天気になりますよ」と言って彼は防波堤突端へ向かった。天気のいい日、それは釣れない法則だなあ。 防波堤折れ曲がりポイント。なにかある予感がした。フライを沈め、アクションを加えながら浮上させていると、わっと赤い大きな魚体が食いついた!・・・ように見えた!? 反射的にロッドをあおる! 合わない! 空振り。 合わさない方がよかったか? メバルかカサゴか? 30cmはあったように見えた。もう一度落としてみるとまた出た! しかし今度は見に来ただけで食いつこうとしなかった。それでもこいつはかなりやる気のある魚だ。
朝早かったから、昼寝は必須です。
日が高くなり、僕は場所を変える事にした。この島の北側は釣りでは行った事がない。調査と昼食場所探しも兼ねて。
本土の市街地が遠くに見える海岸で昼食。食べてうとうとしているうちに徐々に潮が満ちてきた。この時期は夕まずめの時間は干潮満潮が一週ごとに代わる。この日は夕方が満潮だった。 島の北側の海岸まできた。港にはドクターヘリのポートができていた。そう言えば最近飛んでいるのをよく見かける。
ドクターヘリの港で会った地元の人の話では、本土の西の米軍基地の埋め立てで潮の流れが変わり、ここは魚が減ったという。
僕は朝一匹釣ったきり。半日経ってその実感も薄れつつあった。 釣り支度をしていると、この港のニャンコ先生が近づいてきた。 何もあげられるものはないんだよと言うと、かたわらに座って僕を見ている。 いいから釣れよ、と言われている気がした。よし、条件や事情は様々だがとにかく夕まずめ、がんばります。ニャンコ先生。
日は高くなり、全く釣れる気がしません。
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