2016 釣乃記
第拾参話  一匹へのプロセス
インターチェンジを降りてすぐにある道の駅にいつものように寄り道するのだが、結局なにか買う訳でもなく。
山のニャンコ先生と戯れ、また発進。こんなだから川の到着時刻は遅くなる一方。
ようやく川に着きすぐに釣り開始。もう日は高く気温もぐいぐい上がって梅雨明けかと思うほど。
日の当たる流れは全く沈黙し続けていて、無駄に体力を消耗するだけだった。
川沿いの道路に見たことのある車が停まった。あれは・・?
ダークカエル先生もご来訪。
もちろん釣りだから釣れてないと面白くないけれど。
あ、いかん! 今日はまだ釣れていないじゃないか。あれこれ昔の感慨にふけっている場合じゃなかった。
片づけを済ませ車に乗り、僕も上流へ向かった。Sさんの車は見当たらなかったが、僕は見当をつけて入渓した。
午前中の場所よりだいぶ上流部だがどうだろう? 時刻は16時くらい。川の雰囲気はずいぶん違う。
小さいプール、ポコリと浮いたCDCに水しぶき。尾ひれの赤い残像が見えた。
結局、全てがこの時間に一匹釣るためのプロセスなのかも。
Sさんもこの日は苦戦していたようで、ドライは諦めて沈めて何匹か手にしたと言う。
沈めれば釣れると言うものでもないだろうから、Sさんはそのあたりが長けている。
もう少しやってみると言い出発したSさんを見送り、僕は例によって昼寝。
この日のこの時点で、川に着いてからの時間は釣りと釣りでないのとでほぼ半々だ。
思えばこの釣りを始めた時から見ると、その釣行スタイルはずいぶん変わった。
季節でパターンは変わるが、今時期だと早朝から入渓し食事もろくにとらず釣ったのは初期の頃。
今は暑いといってもそんなには早く起きない。せいぜい町の道が込まない程度に早く出るくらいだ。
そして道の駅でニャンコ先生と戯れたり。最もちがうのが昼食。これだけいろんなものを持ち込んで作って食べて、さらに釣行先で知り合った釣り師と話をしてなんて、変われば変わるものだ。
きっと釣り一辺倒の釣りよりもこんな雰囲気の方が僕は好きなんだと思う。
コロッケニャンコ先生っ! 釣りに行ってきます。
コロッケ買わなくてゴメンナサイ(>▽<;)
この川の定例のランチ会場。川沿いに車を停める場所があり、すぐに川へ降りられ、木陰がある、というベストな条件。
川のすぐ横にテーブルとイスを持ち込むのは今季初なので、ゆっくりと昼食を楽しむ。いつもの即席麺だけでなく釣行ランチ初の麻婆豆腐も作ってみた。ここのところ毎回だが明らかに釣りの昼食は食べ過ぎのきらいがある。そのあとの遡行で食べた分を燃焼しているとはとても思えないし。
ランチ会場は道から見えるが車で通過するのなら車からは見えない。車が通過し、戻り停まった気配がした。Sさんだ。僕の車に気が付いたのだろう。降り口の斜面のやぶから顔をのぞかせたので手を振ったら川に降りてこられた。
Sさんは釣りの昼食は適当にすますそうなので、缶コーヒーだけ持ってやってきた。そしてまたひとしきり釣り談義。
前々回、川で知り合ったSさんだった。釣行先の発想が似ているようだ。彼はもう少し上流部をやってみると車を発進させた。
僕もいったん川を上がった。暑さと太い流れの遡行はきつかった。
途中、先行したSさんの車が停まっていた。そこを通過し更に数台釣り師らしき車を横目に僕は上流部へ向かった。
何ヶ所かやってみようかと川を覗いたが、どうもやる気にならない。昼にはだいぶ早いが昼食タイムにすることにした。
サワガニ先生は戦闘モード。
misago 7'6" 初釣行からボウズなし。
リバーサイド麻婆豆腐。腹いっぱい。
Sさんと別れた後、お決まりのお昼寝タイム。