2016 釣乃記
第伍話  桜はらはら、第二ステージ
ロッドの2倍、十四フィートくらいが限界かなあ。
僕はティペットを結んで、フライラインとリーダーの結合部からフライまでの長さをおおよそそれくらいだろうと見た。
僕は場所や状況でティペットの長さは最適長は変わると思っているので、常に長くはしていない。
とは言え、前回Tさんとの釣りで最後の支流であらわになった絶対的な釣果の差の要因のひとつにこのことがあるのは間違いないだろう。
けっこう、散ってます。満開の時に来たかった(^_^;
やや広めのプール。良い型が毎年つく場所だ。増水気味で辿り着くのにいつもより時間がかかった。ハッチは徐々に増えていた。
しかしライズは見えず・・・出たっ! 水面から魚体を飛び出させて一回転! なんだそりゃ? 虫を捕食したのだろうか?
僕はCDCパターンに結び変えた。半沈みを演出したパターンだ。今季から非常に粒子の細かいパウダーフロータントを導入したので、それをCDCにしっかり擦り込む。
魚体飛び出しライズのポイントへキャスト。一番最初が一番チャンスがあるはず。フライは思う場所に少し届かなかった。ドラグも掛かっているっぽい。と、そのフライにバサッと魚体がおおいかぶさった! 僕は慌てず急いでフッキング。・・空振り・・。

流れの筋に桜の花びらが流れて、ああ、こういう具合に流せばいいんだ? と気付く。飛び出しライズは良い型だった。ドラグが食いつかせなかった一番の理由だったかも知れない。
粘りの桜も散る時は潔い。
糸は5Xのリーダーに6Xティペットを足し、そこに更に7Xティペットを結んでいた。
木の枝に引っ掛かって切った時、6Xと7Xの結び目から切れたのだ。僕は6X部分の端にそうと気付かずフライを結んでいた。
結果、リーダー〜ティペットはオーバーターンし、いくらか後戻りして着水していたようだ。
ティペットを足せばドリフトだけでなくオーバーターンになり過ぎなのをセーブしてくれる効果も期待できる。
前回の宿題、ひとつ解決の糸口が見えてきた気がした。
カエル先生っ! 桜の花びらがたくさん落ちてます・・。
ライズが見当たらない。週の半ばにまとまった雨が降っていた。
前日に釣りに行ったTさんからの情報でかなりの増水と聞いていた。はたして一日でどこまで減水するか?と思ったが、天気は良さそうな予報だったので出掛けてみた。
遡行ができないほどの増水ではなく、それは場所にもよるだろうけど、好きなポイントが続く流れに入渓した。
昼前までは曇り空。虫は散発的に飛んでいる程度だ。
空振りは後方の木の枝まで到達しティペットをやりかえることになった。
その後いくつか出たが食い損なったりスレになったり。もはや増水影響は疑う余地はなくなった。

妙にフライが飛ばない。もっと前方に行ったはずがかなり手前に落ちてくる。食い損ないも続いている。
次の期待の小プールに着いた時、フライをガイドから外しながら僕はあることに気が付いた。
う〜ん、やっぱり長いティペットはもつれたらやっかいだ〜。
比較的広めの流れなので、14フィートくらいならトラブルなくキャストできた。
というより長いティペットの効果はすぐに現れた。水面スレスレでフライをくわえたヤマメ、と思いきやスレだっ! 背中にフライが掛かり、ぐいぐいひっぱる。
その後も反応はやたらいい。その割にフッキングしないのはやっぱり増水しているからなのか?
それにハッチは少ないしライズは見当たらない。これも増水の影響なのか?
チビアマゴは何匹か釣ったのだが・・・。
今回の帰路ごはんはわさび丼、ミニそば付き(*^^*)
マエグロが出たんならほかのカゲロウだって・・。