其ノ三百七十四  危機的ニャンコ先生の島 -参-
仮設トイレに看板、あちこちの設置作業になんだ?と思ったら、次の日がこの七つの橋の島で行われるマラソン大会だった。そいや東京マラソンと同じ日か。
おそらくその日は瀬戸内の島のあちこちで牡蠣祭りも行われるはずだ。この頃になると春が近いな〜って実感する。
そしてそれはこの日の天気でも。ホント春霞?って思うくらいのうららかな陽気。午後から雨の予報だがとても降りそうな気配はしなかった。
海よ、なぜあなたはそんなにも気まぐれなのですか?(^O^;)
風が少し強い。それでも釣りが困難になるほどではない。
最初の港で1時間粘るが反応無し。魚影も一切見えなかった。
二番目、大橋の下。魚影潮流ともにあったが反応無し。
ここで昼、満潮。昼食にする。
と、まあここまでは予想の範ちゅうだ。計算が狂い始めたのはこのあとからだった。
サービングポットを使いたかったから浜辺でおでん。いい感じに煮込めた頃から強風が尋常ではなく吹き荒れ始めた。
今回もせわしく移動。途中、春の気配がそこここに。
ファジーウィングのこの透明感、シラスそのもの。 リバーサイドおでんは風と砂との戦い(>▽<)
丸三週間空いての今回の釣行。どうにもソルトの釣りが掴みきれない。思うに釣行回数が増えてきたから良い時と悪い時にそれぞれぶち当たる確率が増えて、悪い時のダメージを引きずるようになってきた気がする。
前回の釣りは日中はいろいろあったが日没後は固いと思っていた。それがさっぱりだったのは潮ではないかと考えている。前々回、何回か良いアタリがあったのは下げ潮だった。前回は上げ潮。前々からソルトのフライは下げ潮が良い気がしていた。もちろん個人の好みもあるのだけれど。
そしてこの日はこのあと下げ潮だが、日没干潮、そして暗くなってからは上げ潮だ。午後の下げ潮で決めておきたい。
風速7.4m! の中で昼食を済ませた直後、ぽつりと落ちてきた。
雨雲レーダーを見るといつの間にか本土は雨雲で覆われ、僕の居る島もあと少しでその勢力下に入ってしまう。
島は山と同様に一気に天候が変わる。そこは海の事だから荒れだすと手がつけられない。

三番目の港、すでに強風が席巻していた。思うように攻められない。近くにいた年配の釣り人が大物のアイナメを釣っておられた。
うむむ〜!
昼食後、なんだ? この暗さはっ!!
おそらく一番のチャンスであり地合いともなるはずの下げ潮の午後のはずだった。
結果は途中から降り出した雨とともに強風が吹き荒れ、とても釣りどころではなかった。
僕はニャンコ先生の島まで戻り、車の中で仮眠をとった。
どれくらい眠っただろう、目が覚めると夕方だった。雨はあがっていた。
夕方ということは干潮。1時間後に上げ潮が始まる。僕はニャンコ先生にあいさつに行く事にした。
夜ニャンコ先生、あなたは昼間の先生とは別の方だったんですね?
失礼しましたヾ(;´▽`A``
ニャンコ先生が、昼間とは別人(別猫)だとわかり、かるくショック。
港に戻ると日没後の上げ潮狙いの釣り人がかなり来ていた。気温はさほど低くなく、雨の止むのも予測してのことだろう。考える事はみんな同じだ。

この日、ただの一度もアタリはなかった。二月に入ってから一匹も釣っていない。
ヤマメの解禁を来週に控え、でもこんな形でソルトを終えられようものか。
ですよね? ニャンコ先生?
夜の明かりが賑やかなのがかえって堪えます(>_<)