2016 釣乃記
第拾伍話  増水よりも高く浮け
さわさわと草が車をこする音がする。いやだな〜。車体の傷とかは大丈夫だとは思うけど、なんだかキモチワルイ。
よっぽど道路にはみ出た草や茎が固そうな草は車を降りて刈った。
上流域の川沿いの道はただでさえ狭いのに、草が猛威をふるっているので通りにくいことこの上ない。
CX-3も買ってから一年以上過ぎた。細かい傷なんて気にするなよって感じだけど、気になるものは気になる。この辺は性格が出るよな。
はい、天むすです。出前一丁魚ソ入りと。
ふたつ目のニューアイテムはイスだ。ずっと使っていたディレクターズチェアの足ジョイント部が割れてしまった。
で、新たなチェアを。有名メーカーのゆったり座れるモデルをネットで買った。
ランチの時間になったので早速取り出して座ってみた。かなり快適だ。このイスに座るのが目的で出掛けてもいいくらいだ。

ランチを終え、また入渓。なんだかかなり減水しているように見えた。
ストレッチボディのスパイダーハイフロート。かなりの好感触。
さらに今回ふたつの新たなアイテムを釣りに持ち込んでいる。
ひとつは偏光グラス。10年くらい使っていたやつを紛失してしまい、別に買っていたのを使っていたが、それがどうにも合わない。使うのが難しいままでの釣行が続いていた。
で、いつもの釣り具屋でカタログ落ちのモデルを見つけたので思いきって買った。
当たり前だけどよく見える。これだけでかなりストレスも減るし、釣果にも直結するのではないかと思う。
増水だと沈めるパターンが有効かと思うのだが、なかなか水面下のパターンに手が伸びない。
苦手意識があるのか、水面でバシュッと出るのを見たいからなのか、やっぱりドライフライを結んでしまった。
緩めの流れを狙うとぴょ〜んとフライを飛び越して魚体が舞う。
なんだ〜っと合わせても掛からない。食ってないだろうからそりゃそうだ。
普通に出ても掛からないことも数度。やはり増水時は平水とは魚の捕食体勢も違ってくるのだろう。
コロッケニャンコ先生っ! この辺りの川は大増水ですっ!
ここは情報戦と勘が便りですっ!!(; ゚×゚;)
入渓予定地点に到着。川を覗くと増水してはいる。実はここが三ヶ所目で、ほかの二ヶ所の川は大増水だった。ここはそこまでひどい増水ではない。なんとか釣りはできそうだ。

そもそもこの日は釣りに来るつもりはなかった。前日からの大雨で増水は予想できたから。
しかし、朝起きたら雨は止んでいるし、ネットで累加雨量を見ると場所によってはそんなには降っていない。何とかなるんじゃないかと思ったら、準備を始めていた。
去年も撮ったこの場所の写真。葦の回廊は変わらず。
そうは言っても増水なので、気をつけて歩きます。
スパイダーパターン、快釣!
増水の流れで早速の一匹。
この日の前夜にハチやクモに似せたパターンを巻いた。ハックルを分厚くして高く浮くようにしている。沈めるパターンと対極に位置するフライだが、増水時には高く浮いているだけでなんだか頼もしい気がする。そしてこのフライがかなり反応が良かった。

フラットな流れ。平水時にはかなり浅いんだろうけど、今は厚みのある流れだ。
ハイフロートを投げるとそれに負けないくらいにヤマメが水面を割って飛び出した。
かくも美しいヤマメの魚体。
新しいイスは寝心地も最高( ´ー`)y-~~