其ノ三百六十三  何か作り出すことへのなにがしか
タイイング歴もかなり長くなりました。
写真と文章書きも物を作り出すと言えそうだからそれもあるとして、しかしそれ以外にはほとんど作る事はなかった。
急に思い立っての陶芸だったが、物を作る事はなにかしら自分に刺激が与えられる効果があるようだ。
フライはもちろん巻いたあと釣りに使う。陶芸の場合、器を作ったらこれに何を入れようかとあれこれ考えを巡らせるのが楽しい。
作る過程もそのあとの使う段階も自分で作ったもの買ったものとではちょっと違う。タイイングを覚え始めた頃以来の、新しい楽しみに気持ちがざわざわする感覚がまた僕の中に生まれてきたような気がする。
僕が形のある物を作り出すということをしたのは、やはりタイイングがその筆頭だろう。
渓流のヤマメやゴギを釣るためのフライやソルトウォーターフライなど。
今では慣れで巻いているけども、タイイングを覚えたての頃は巻くのが楽しかった。
今でもツールが充実してきたからそれを使う事も含めてタイイングの楽しさはある。しかし初心者の頃は自分の新体験の刺激もあってかなりのめり込んで巻いていた。
素焼きの風合いの備前焼。火襷が鮮やか。
今年、二度ほど陶芸をやってみた。会社の組合主催でいろんな講習会があって、その中のひとつだった。
前々からやってみたいとは思っていたが、いざやってみるとむつかしい。
手回しろくろを使った手ひねりというやり方で、作るうちにどんどん広がってしまい修正が効かなくなる始末(^_^;
二度目のチャレンジでは大きめのどんぶりに挑み、もうすぐ焼き上がって届くはず。
キーケース、使い込んだらいい感じになりそう。
この十二月も半ばにさしかかったある週末、僕はまた会社組合の講習会へ出掛けた。
今度はレザークラフト教室だ。
キーケースを作るメニューで、刻印打ち、染色、金具の取り付けが主な行程だ。
どんなかと思って受講してみたが革を扱うのは結構面白い。できたものを使い込んで育てていく楽しみもある。
自分で作る楽しさが自分の中で広がっていくのを感じる。
さて、次は何を作ろうか?