其ノ三百八十一  3時間のワンチャンス
(こういうことになるのか?)
暗闇にヘッドライトの光が伸びていくその先の様子に僕はようやく気が付いた。

あの辺りの港でやってみればいいか? という感じのノリで出てきた。珍しく4:00の目覚ましにもすんなり起きれたし、十分朝まづめに間に合う。
そして目当ての港へは40分で着いた。しかし・・。
その港はいつもは通過するだけで釣りをしようというのは初めてで、様子がよくわからなかった。
朝焼け〜・・・って、今週はどうなの?(>▽<)
防波堤沿いに照明がない。釣り人がいるのは各自が頭につけているライトが光っているのでわかるが、どれくらいの幅の防波堤でその下の海の具合も知らないのだ。暗いうちに着いて釣りを始めるなら様子がわかっている所でないと無理だと今さらだがわかった。
結局僕は先週行った港へまた向かった。先週は最初に海峡だったからその港は遅めのスタートだった。それに比べてこの日はだいぶ早い。
なんとかなる、と僕は思った。
明るくなって最初の港へ戻ってみたが・・・。
白マラブー、クラウザーミノー風。
なんか、料理の名前みたいだな(^_^;
今週も釣りの帰りにちりめん丼をいただきました。
こっち方面にきたら外せないな。
長潮のこの日、港は見事に凪いでいた。(あー、これはやっちゃったなな?) 僕はそう確信した。いくら時間帯は早くてもまだ先週の方が活性があった。今、目の前のこの海は全く静まり返っている。干潮が9時、あと3時間ある。どうするか? 

この日は新しいマテリアル、Cascade Sili Worms というのを使ったフライを巻いてきた。シリコンでできた柔らかい素材でこの動きはこんな季節でも魚を誘うのではないかと思ったのだが、フライへの反応の結果は思わしくなかった。
僕はこの港を離れた。運転していると猛烈に眠たくなってきた。これはまずい。とにかく休憩しようと車を乗り入れたのは、結局まだ暗いうちに着いて断念した最初の港だった。
かなりの人数が釣りをやっていた。子供連れやカップル、アロハシャツを来たおじさん。実に様々だ。これはやりにくいな。
両方としっかり間隔をあけてキャスト開始。一投目から浮遊しているでかい藻を釣ってしまった。

もうすっかり明るくなっていた。この初めての港もどういう攻め方をすればいいか掴めていない。こりゃあダメだな、今日は。
魚影も見当たらずほかの釣り人たちも釣れている様子はなかった。
日曜日だし、釣りする人は多いなあ。
フライをSili Worms から白のマラブーにしてみた。何度目かのキャスト、リトリーブ。
なんだかなにか引っ掛かった感触。フライが見えてきたらなんと釣れている。しかもカマス。
もう狙いの魚なんてなんでもいいから釣れないかなあと思っていたのに。しかもこんなに明るくなって地合いもまづめもないような時間に、よくもまあ。
ただあまりに小さいカマスなのですぐにお帰りいただいた。
な、な、つ、釣れた〜(^O^;)
もう海も鏡のように静かだ。これ以上粘っても徒労に終わるんだろうなと思いつつ、もう少しやってみようとキャストした。
リトリーブし、マラブーが見て始めた時、大きな魚影がマラブーに突撃した。
あっ!! 思った時、魚影は去った。直前でUターン。なんだ今のは? その後何度投げても魚影は現れなかった。なんだかカマス釣った印象が消えてしまった。まだまだ研究の余地はあるな。
僕は帰りのちりめん丼とそこでの休憩を次のターゲットにした。
途中で仮眠して帰ります。もうねむねむ。